「寅さん」シリーズ未視聴でも、「お帰り寅さん」は楽しめるか?
きのう、前立腺がんについて、第1回の記事を書いたにも関わらず、
間に別の記事をはさむことをお許しください。
というのも、天王寺のアポロシネマの映画上映の広告を見ていると、
いつの間にか、「男はつらいよ お帰り寅さん」の上映回数が
1日1回になっていたのです。
最初は、5回ぐらいやっていたのに、このままだと消えてしまうなと、
ならば、早くこの記事を書いておかないと、
と思ったわけです。
私の趣味の一つは映画鑑賞。
デザイナーとの打ち合わせ、各種書類の作成など、
起業準備の合間にも、時々は映画を見ています。
息抜きは、絶対に必要です。
なんといっても、真っ暗な空間で、スマホも遮断し、
その世界に没頭できるのが、いいんですよね。
(あまりの快適さに、ときどき、寝ちゃったりもしますが)
さて、寅さんです。
いつもは、邦画、洋画を問わず、何でも関心のあるものを見るのですが、
今回は迷いました。
「男はつらいよ」シリーズを見たことがないからです。
若いころは、まったく関心がなく、年配の方が見るものだ、
なんて勝手な偏見を持っていました。
ですが、どうにも、今回は、見たくなったのです。なぜか。
年齢的なものか。
渥美清さんが亡くなられたのに、どうやって制作されたのか。
なぜか、観たい! と思ったのです。
ある評論家の方が
「上映後、拍手が起こった」
と興奮気味に伝えておられたコメントも効きました。
ちなみに、今回の「寅さん」の内容は、
制作した松竹の説明によると、以下のようなものです。
長文ですが、引用します。
サラリーマンを辞めて、念願の小説家になった満男(吉岡秀隆)は、中学三年生の娘ユリ(桜田ひより)とマンションで二人暮らし。
最新作の評判は良く、出版社の担当編集・高野(池脇千鶴)からも次回作の執筆を薦められるが、いまいち乗り気になれないでいた。
亡くなった妻の七回忌の法要で、久々に葛飾の実家を訪れた満男。柴又帝釈天の参道にある、親戚が営んでいた草団子屋「くるまや」は新しくカフェに生まれ変わった。
その裏手にある昔のままの住居に、母・さくら(倍賞千恵子)と父・博(前田吟)が暮らしている。満男は 法事の後、両親や親戚、付き合いの長い近所の人々と昔話に花を咲かす。
それは、騒々しくて楽しかった伯父・寅次郎 (渥美清)との日々。あの寅さんへの想いが蘇る―。日本中を旅していて、破天荒で変わり者、でも、いつも優しく味方でいてくれた寅さん。
長い間彼に会えず、大人になった満男の心には大きな穴がぽっかりと空いていた。
書店で行われた満男のサイン会。その列に並ぶ人々の中に、かつて結婚の約束までした初恋の人・イズミ(後藤久美子)の姿があった。
彼女は現在、海外でUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の職員となり、夫と二人の子供と暮らしているが、仕事で来日中に偶然サイン会を知って訪れたのだった。
驚きながらも、再会を喜ぶ満男は「会わせたい人がいる」と小さなジャズ喫茶にイズミを連れていく。そこには、20年以上前に奄美大島で会った寅のかつての恋人・リリー(浅丘ルリ子)がいた…。
懐かしい人たちとの時間。語り合う、寅さんのこと。それは満男たちの心にあたたかい何かをもたらしていく。そして満男とイズミは、リリーから寅との思いがけない過去を聞かされ―
というものです。
池脇千鶴さんは、「ジョゼと虎と魚たち」での名演が記憶に残っています。
ぜひ、観たい、と思いました。
結果、大成功でした。
途中、涙が何度も流れました
(感動しいの私は、何を見ても流れるんですが・・・)
(少し、ある女優さんに、残念な演技もありましたが、まあ、細かいことは抜きにしましょう。)
もちろん、今まで「寅さん」を見た人は、より楽しめるでしょうし、
(実際、席の離れたおじさんは、寅さんが出るたびに、小さな声で、懐かしそうに笑っていました)
はじめての人でも、なにか懐かしい、温かい、
ああ、こんな優しさを忘れちゃったらだめだな、
「人情」
これが今の時代に少ないのかもしれないな。
なんて思いながら、夕焼けの中、帰路につきました。
以来、youtubeでは、「男はつらいよ」の主題歌を何度もループ再生していますし、
また昨年の紅白、ビートたけしが歌った「浅草キッド」の動画(他の番組でしょうね)
も聞き続けています。
基本、ロックが好きだった私ですが、
50歳を間近にして、内面に大きな変化が訪れているようです。
しみじみとしたものが好きになってきました。
新しい自分と出会っているのかもしれません。
以上、「男はつらいよ お帰り寅さん」は、シリーズ初めての人でも十分、楽しめる映画です。
上映回数が減っているので、ぜひ、まだ観てなくて、関心のある方は、
劇場にお運びください。
映画の宣伝マンのようになってしまった、IRODORI出版ひとり編集部でした。
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